◇目次
特許庁へ支払う登録料
特許庁から商標の登録について認められた場合、30日以内に登録料を支払うことで、正式に商標権が発生します。
登録料は以下の3つによって、費用が決まります。
1.登録する商標の数 | 1つの商標につき、最低1区分分の登録料がかかります |
2.登録する区分 | 1つの商標で複数の区分に登録したい場合は、区分数分の登録料がかかります |
3.登録期間 | 登録期間は5年または10年を選択できます。 10年登録の方が5年登録よりも登録料が高くなります。 |
登録料は、特許印紙、予納、現金納付、電子現金納付、口座振替、クレジットカードのいずれかで支払いが可能です。納付には「商標登録料納付書」という書類を特許庁推奨の様式・書き方で作成し、特許庁へ提出する必要があります。
▼特許庁:特許(登録)料の納付方法について
https://www.jpo.go.jp/system/process/toroku/tourokuryou_noufuhouhou.html
▼特許庁:登録に関する手続> 様式・記載方法
https://www.jpo.go.jp/system/process/toroku/youshiki_kisaihouhou.html#4_1
(1) 10年分まとめて払うなら、32,900円×区分数
登録する商標の費用を10年分一括で支払うのであれば「32,900円×区分数」となります。
<10年分の特許印紙代>
32,900円×区分数
(2) 分割して5年分ずつ払うなら、17,200円×区分数
10年分一括で支払うのではなく、5年分ずつ分割して支払う方法も存在します。
この場合、特許庁費用は「17,200円×区分数」となります。
<5年分割時の特許印紙代>
17,200円×区分数
※令和4年4月1日施行の特許法等改正に伴い、特許印紙代の改定がございます。
10年分と5年分、どちらで支払うべきか?
商標権の有効期間は10年です。よって、10年分の登録料を支払う必要があります。しかし、事業というものは、10年もの長い間、継続して行われずに終了してしまうことも多々あります。そのような商標権者にまで10年分の登録料を国に納付させるのは、コクですよね。そこで、5年ごとの分割払いを可能にする制度も用意されています。
■10年分で支払う場合のメリット
商標を長く使用する予定があるのであれば、10年分を一括で支払いましょう。
なぜなら、5年分を分割で支払うよりもコストが安く済みます。また、5年ごとに支払う手間も必要なくなります。
■5年分を分割して支払う場合のメリット
商標を使用しなくなる可能性がある場合、5年分ずつ支払うべきかもしれません。また、直近の出費をなるべく抑えたい方にとっても、分割納付は選択肢の1つとなります。
登録時に支払う成功報酬の相場(特許事務所、1区分の場合)
商標の出願を特許事務所へ依頼したときの相場を見てみましょう。
特許事務所では、無事商標登録となった際に成功報酬の支払いを要求されることが多いです。登録時に支払う成功報酬の相場は以下のとおりです。
■特許事務所の576人中409名が「4~6万円」と回答
日本弁理士会によるアンケート調査結果のページを見ると、特許事務所経営の弁理士576人へのアンケートを基にした登録時報酬の相場を確認できます。アンケートの調査結果は、概ね以下の内容となっています。(1区分の例、日本弁理士会「弁理士の費用(報酬)アンケート」を基に要約)
■登録時に支払う成功報酬の平均額:45,409円(+特許庁印紙代がかかります)
登録時ではなく、別のタイミングで特許事務所に成功報酬を支払う場合もあります。
<弁理士が設定している登録時の報酬の分布(1区分の場合)>
特許庁費用+2~4万円:全体の23.1%
特許庁費用+4~6万円:全体の71%
特許庁費用+6~8万円:全体の3%
■成功報酬を設定していない事務所もあるが、他の費用に組み込まれていることがある
成功報酬を無料としている事務所も存在します。ただし、事務所によって料金体系は異なります。
本当に安価で引き受けてくれている事務所もあれば、成功報酬無料の代わりに他の手数料として組み込んでいることもあります。
まとめ
- 登録時の特許印紙代は10年一括なら「32,900円×区分数」
- 登録時の特許印紙代は5年分を分割で支払うなら「17,200円×区分数」
- 特許事務所への成功報酬は、印紙代+4~6万円程度
※令和4年4月1日施行の特許法等改正に伴い、特許印紙代の改定がございます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。