商標の早期審査にかかる費用

商標が登録になるまでの時間が長すぎると思ったことはありませんか?現在、商標出願を終えて特許庁からの審査結果が通知されるまでは、13ヶ月程度かかります。

きっと、13ヶ月の間に以下のような急を要することも出てくるでしょう。

理由は人によって様々ですが、この待ち時間をショートカットできるのが「早期審査制度」です。この制度を利用すれば、審査結果が来るまでの期間を約2ヶ月へと短縮することができます。

この記事では、早期審査を検討するにあたって、費用やメリット・デメリットについて解説します。

1. 商標の早期審査制度とは

早期審査制度とは、特許庁に対し、優先的に審査を急いでもらう制度です。

出願した商標は、特許庁によって審査されます。
審査結果がでるまでの期間は、近年の出願件数増加により、13ヶ月程度となりました。しかし、早期審査制度を活用すれば、約13ヶ月程度の期間を3週間~2ヶ月に短縮することができます。

■特許庁の早期審査は無料で申請できる

早期審査の申請には、特別な料金を特許庁に支払う必要はありません。 そのため、自分で書類作成の作業を行う場合、早期審査は無料です。

2. 早期審査制度に申請するための要件

早期審査制度を申請するためには、3つの要件のうち、いずれか1つを満たしている必要があります。

(1) 商標の使用または準備を進めており、かつ緊急性を要する場合

「緊急性を要する」とは、以下①~⑤のうちいずれかに該当するものをいいます。

①出願商標について、第三者が無断で使用(または準備)している場合
②出願商標の使用について、第三者から警告を受けている場合
③出願商標について、第三者から使用許諾を求められている場合
④出願商標について、外国出願済みである場合
⑤出願商標について、マドプロ国際出願の基礎出願とする場合

(2) 出願する商標について、使用または準備している商品/サービスのみを指定した場合

出願する際に指定した商品/サービスについて、商標を使用または準備していることをすべて証明できれば要件を満たします。

なお、使用等を証明できない商品/サービスが含まれていた場合、補正をしなければなりません。

(3) 商標の使用または準備を進めており、かつ出願の際に「類似商品・役務審査基準」等に掲載されている商品/サービスのみを指定した場合

以下に示す①~③のうち、いずれかに掲載されている商品/サービスのみを指定します。

①商標法施行規則 別表(第六条関係)
②類似商品・役務審査基準
③商品・サービス国際分類表(ニース分類)

Cotoboxで注文する場合、検索画面に表示された小項目を選択・注文いただければ問題ありません。選択した小項目の少なくとも1つについて、商標の使用等を証明できれば要件を満たします。

補足:「商標の準備を進めている」とは使用開始予定時期が少なくとも早期審査の申請から3ヶ月以内の使用であって、予定している商品/サービスや使用場所等が決定していることを指します。

 

 

3. 特許事務所などに依頼する場合の料金相場

早期審査を行う場合、特許庁に対して申請を行います。しかし、申請を行う際に提出する書類は、特許庁の推奨するガイドラインに従って作成しなければなりません。

書類作成を特許事務所に依頼したい場合、料金例は以下のとおりです。

■費用や支払いのタイミングは事務所によって違う

区分数によって料金が変わる事務所もあれば、料金が一律の事務所もあります。他にも、早期審査時は無料とし、その分の手数料を登録時の成功報酬に入れている事務所もあります。

早期審査に関する料金相場は上記のとおりですが、基本的には出願を依頼している専門家に任せることになります。あなたがコスト重視派であれば、出願から登録までにかかるトータル費用を事前に確認することをおすすめします。

 

4. 早期審査をするメリットがあるのはどんな人?

商標の早期審査制度を利用すると、特許庁から来る審査結果を約11ヶ月から約2ヶ月に短縮することができます。この早期審査制度を利用しているのは、どんな人なのでしょうか?

(1) ビジネスの状況により急を要する人

商標登録は、ビジネスの状況から急を要する例が多々あります。

<第三者との事情で権利化を急ぐ例>

<社内の事情で権利化を急ぐ例>

このような事態に陥ってしまった場合、早期審査制度は打開策の1つとなるかもしれません。

(2) 約13ヶ月も待つのは長いと感じる人

1つの名称の商標登録に約13ヶ月かかるのは遅いと感じる人も多いでしょう。

早期審査制度のメリットは、なんといっても審査結果までのスピードです。審査期間が約11ヶ月から2ヶ月へ短縮、約4倍早くなります。商標登録というイベントを早めに完了させてしまいたい人とって、早期審査制度の利用は間違いなく大きなメリットです。

(3) 登録できないリスクを考え早めに手を打ちたい人

早期審査制度は、通常審査よりも早く審査を受けられる制度であり、登録を早くしてくれる制度ではありません。そのため、特許庁から「この名称は商標登録できません」という通知を受けることもあります(拒絶理由通知)

もし審査結果を待つ約13ヶ月の間にマーケティング活動などを行っていた場合、拒絶されてしまったときの代償はとても大きいです。名称を変更するのであれば、再度浸透させるまで多額のお金と長い時間がかかるでしょう。

拒絶理由通知に対して反論するという選択肢もありますが、権利のない状態が長期化してしまうリスクが存在します。

このような事態を想定すると、長期間待って拒絶されるよりも、早く審査結果を知って次の策が打てたほうが傷は浅く、効果的です。

出願から審査結果が通知されるまでの期間が大幅に短縮できる早期審査制度は、リスクを慎重に捉える人にとって、検討する価値があります。

 

5.早期審査をしない場合のデメリット

■デメリットは時間のみ

早期審査を利用しないことによるリスクや不都合は、早期審査利用時に比べて審査結果の通知が遅くなる点です。 早く審査結果が通知され、しかも登録不可であった場合、再度ネーミングを変えて出し直す必要が出てきます。そのアクションは、早期審査をしていた方が圧倒的に早くなります。

事業スピードを求める場合は、早期審査を検討してみましょう。

■早期審査をしなくても、審査基準において不利になることはない

あなたが商標の出願手続きを終え、約13ヶ月後の審査結果を待っていると考えてみましょう。その後、別の人が同じ商標を出願するとともに早期審査を利用した場合、あなたより早く審査を受けます。さて、どちらが商標登録されるのでしょうか?

特許庁が登録できる名称と判断すれば、その商標を権利化できるのはあなたです。

商標を含む知財制度は、先に出願した人が有利であり、出願日を基準に審査します。よって、先の出願より1日でも遅く出願した他人の同一商標については、たとえ早期審査により早く審査してもらったとしても、登録にはなりません。

つまり、早期審査しなくても、審査基準において不利が生じることはありません。
逆に、あなたが早期審査制度を活用したとしても、出願日が早かった第三者の名称を差し置いて登録されることはありません。

 

6. まとめ

※期間の目安は、本記事作成時点または修正時の情報です。出願数の増加や特許庁の処理によって前後する場合があります。

 

 

 

 

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