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Amazon Brand Registry(Amazonブランド登録)の商標登録で困ったらここを使え

Amazonの規約では、「同じ商品であれば、1つの商品詳細ページ(カタログ、以下は商品詳細ページと記載)で出品しなければならない」というルールがあります。それに伴い、Amazonで出品する際に相乗り業者を防ぐことができる「Amazon Brand Registry」(以下、Amazonブランド登録と記載)が活用されています。

しかし、Amazonブランド登録は承認制であり、Amazonが提示する要件を満たした商標を用意しなければなりません。

この記事では、
・Amazonブランド登録を利用したいが、商標登録の手続方法が分からない
・Amazonブランド登録の情報登録ページ内「ブランド情報」の入力欄が埋められない
・商標登録の手続をオンラインで簡潔させたい

という方に向けて、商標に関する用語の解説や出願の方法を解説します。

1.Amazonブランド登録の必要性が分かる事例

Amazonで自分のオリジナル商品を販売する場合、「1つの商品には、1つの商品詳細ページ」という大原則があります。この大原則のおかげで、購入者はサイト上を巡回することなく、スムーズに買いたい商品を決めることができます。

購入者にとってスムーズな体験となる一方で、販売者同士は水面下で戦いを繰り広げています。1つの商品に対し多くの出品者が乱立する構図となるため、「どの販売者の商品情報がメインページとして掲載されるか」という競争になるのです。

そして、深刻な問題となっているのが「悪質な相乗り出品」の存在です。オリジナル商品を作っている販売者からは、以下のような被害が報告されているようです。

<事例1.OEM元が他社にも販売しており、商品詳細ページを奪われた>
自社のみで出品していたオリジナル商品だったが、他社もAmazonで出品しているのを見つけた。調べてみると、OEM供給元が他社にも商品を供給していたことが判明。その後、他社が値下げを行い、自社は商品詳細ページの編集権限が持てなくなってしまった。
<事例2.高額で自社商品を出品する業者が増加し、商品詳細ページを奪われた>
自社で製造販売を行うため、勝手に他の業者による流通をされない仕組みだった。しかし、3倍以上の高値で勝手に出品する他の業者が現れ、商品詳細ページの権限が持てなくなった。この業者にも利益は出ないので、何がしたいのか分からない。自社にとって迷惑な存在でしかない。
<事例3.勝手に低価格として出品され、最終的に自社にクレームが来た>
オリジナルアロマを販売したが、いつしか他社に自社の画像を使われ、結果として値段だけが安く編集された他社ページがメイン表示されるようになった。安価で買ったお客さんからクレームが入り、商品代金を自社が返金したため2倍の損失を被った。

前述のように本来「相乗り」はAmazon内で価格競争を生むためのルールであるため、購入者にとっても良いことでした。しかし、商品詳細ページの権限を取得することだけを目的とする業者が出品すると、購入者はだまされ、オリジナル商品の販売者の信頼も失墜します。

このような悪質な出品を防ぐために、Amazonブランド登録が始まりました。

2.Amazonブランド登録を利用するメリット

Amazonブランド登録は、悪質な相乗り業者を排除するための認証制度です。具体的な出品者のメリットは以下のようなことが挙げられます。

(1)商品詳細ページを勝手に編集されない

Amazonにある商品詳細ページの情報は、出品者によって書き換えが可能です。一説では販売実績が高い出品者の情報が採用されると言われています。

しかし、このルールはブランド所有者が乗っ取りを受けるリスクを持っています(前述の事例参照)。例えば、「別の出品者がブランド所有者よりも低価格で商品を販売してページ権限を取得した後、ブランド所有者の意図しない売り方をする(セット売りなど)」という行為が考えられます。

Amazonブランド登録を利用すれば、編集権限が他の出品者に移ることを防げます。商品情報を書き換えられることなく、適切な商品情報を購入者に伝えることができます。

(2)商品紹介(Aプラス)コンテンツで商品詳細ページをリッチにできる

「商品紹介コンテンツ(Aプラス)」とは、テキスト・画像・動画・比較表を駆使して商品の詳細な説明を充実させ、ブランドや商品の特徴をアピールできる機能です。

上記(1)の通り、商品詳細ページの編集権限がブランドオーナーに制限されるだけでなく、編集権限が強化され、編集できる内容が大幅に拡大します。商品説明の情報量が増加するため、売上の向上が期待できます。

また、下記(3)の機能と合わせると、ブランドイメージをより強固に構築し、認知拡大をすることができます。

(3)独自のAmazonストアページを設立できる

Amazonストアという、Amazon内に独自のURLを取得し、自社のブランドや商品を紹介するためのページを作成することができます。これにより、ブランドの認知度向上や差別化が図れます。

ストアの作成は無料です。
Amazonブランド登録、セラーセントラルの「ストアフロント」に「Amazon ストア」が表示されます。
テンプレートなども用意されているため、プログラミングの技術は必要なく、自社のブランドイメージに合わせて自由にカスタマイズできます。

また、ストアインサイトという自社のストアの訪問数や売上などの分析ができるデータを得ることもでき、販売促進に大きな効果が期待できます。

(4)スポンサーブランド広告とスポンサーディスプレイ広告が活用できる

Amazonブランド登録を利用することで、2つの広告が可能になります。

1. スポンサーブランド広告

ユーザーが検索すると、検索結果の上位や横、または商品詳細ページなどの複数の箇所に広告が表示されます。これらの広告はPCやモバイル端末の両方で表示され、自身のページに誘導できます。

2. スポンサーディスプレイ広告

ユーザーの閲覧履歴などのデータを基に、商品に関心が高そうなターゲットを狙って広告を表示することができます。さらにAmazonサイトだけではなく外部サイトにも広告が表示できます。

(5)JANコードなどの免除申請が可能になる

Amazonブランド登録を行うことで「製品コード免除申請」が可能です。

通常Amazonで新しい商品を出品する場合、バーコード下の番号である「JANコード」を入力しなければなりません(AmazonではEANコードとも呼ばれています)。Amazonブランド登録を済ませてJANコード免除申請を行えば、JANコード無しで出品できるようになります。

(6)Amazon公式のレビュー獲得プログラムが利用できる

「Amazon Vine」というレビュー獲得プログラムが利用できます。Amazon VineでAmazonに商品サンプルを提供すると、Amazon Vineメンバーに自社の商品のレビューを依頼できます。Amazon Vineメンバーは、質の高いレビューを提供しているAmazon公式の認定レビュアーなため、高品質なレビューが期待できます。プログラムの利用には一定の要件があります。

商品レビューは、ブランドの認知や販売促進のために重要ですが、レビューを増やすのには時間がかかります。このプログラムを利用すれば短期間でレビューを増やすことができます。

(7)偽造品を防止できる

「Project Zero」「Transparency」といったAmazon独自の高度なブランド保護プログラムを活用することで、偽造品などの知的財産の侵害行為を防止できます。

「Project Zero」では、「AIによる自動プロテクション」機能が活用できます。この機能は、偽造品の疑いのある出品を自動で特定し、偽造品の販売をブロックできます。権利侵害の申告を行うことにより、AIが偽造品の特徴を学習するため、効果的に機能するとされています。また、ブランドオーナーは、Amazonに問い合わせることなく偽造品の出品情報をすぐに削除できるという非常に強力な機能もあります。

「Transparency」は、出品された商品が正規品であることを固有のコードにより証明できるようにし、偽造品が流通防止を図るだけでなく、購入者との繋がりを強めることができます。

3.Amazonブランド登録の「商標登録」には、どんな情報が必要?

画像:特許庁から送付される商標登録証

商標権はすぐに取得できるものではありません。特許庁による審査があり、認められるまでに約数ヵ月〜1年かかります。商標の権利化を急ぎたい場合、早期審査制度を検討してもよいかもしれません。この制度を利用すると早く審査を受けられるため、認められるまでの期間が約2ヶ月に短縮されます。

日本で商標登録したときの入力方法は以下のとおりです。

(1)申請するブランド名

特許庁で商標登録(出願)した商標名です。Amazonではブランド登録申請に記載されたブランド名と商標が一致している必要があります。

■まだ商標登録していない場合、最悪ネーミング変更することも頭に入れておく

これから商標登録の手続を進める場合、そのブランド名は商標として登録できない可能性もあります。弁理士などの専門家による商標調査の結果「商標登録の可能性は低い」と判定されることがあるかもしれません。この場合、他人の商標権を既に侵害している可能性が高いので、新しいブランド名を考えるべきであることも頭の片隅に置いておきましょう。もちろん、登録可能性が低い理由は、他人の商標権の侵害以外にもあるので、専門家の意見を良く聞くことをお勧めします。

(2)登録商標機関

日本で商標登録した場合、「日本 – Japanese Patent/Trademark Office – JPO」を選択してください。

商標登録制度は多くの国に存在します。しかし、Amazonでは現在日本のほかに米国、ブラジル、カナダ、メキシコ、オーストラリア、インド、フランス、ドイツ、イタリア、トルコ、シンガポール、スペイン、オランダ、サウジアラビア、スウェーデン、ポーランド、エジプト、イギリス、欧州連合、アラブ首長国連邦の各特許(商標)庁の発行した商標のみを受付可能としています。

(3)登録番号/申請番号

登録番号は、商標登録が完了した後に特許庁から送られてきた商標登録証の「登録第〇〇〇〇〇〇〇号」という番号を確認するか、以下の方法でウェブサイトからも確認できます。
また、申請番号は、特許庁では出願番号と呼ばれています。こちらの番号も以下のウェブサイトで確認できます。(確認できるようになるまで、出願から約1か月ほどかかります。)

<特許庁ウェブサイトで登録番号を確認する方法>
①特許情報プラットフォームのこちらのページにアクセス
②検索項目で「出願人/書換申請者/権利者/名義人」を選択
③項目に出願人したときの情報を記入、英字の場合は全角で入力(例:株式会社〇〇、山田太郎など)
④検索ボタンをクリックし、登録商標の情報を確認
⑤「登録XXXXXXX」の番号が、登録番号です

■「商願XXXX-XXXXXX」は登録番号ではない

商願2021-000000のように西暦+6ケタで構成された番号は、出願したときに付与される番号(出願番号)であり、登録番号ではありません。

4.Amazonブランド登録における商標の種類

Amazonが登録を受け入れている登録商標は、「文字商標(テキスト商標)」か「画像商標」となっています。
それぞれの用語の違いは以下のとおりです。

(1)文字商標(テキスト商標)

Amazonブランド登録における文字商標は、特別なデザインでの権利化を目的としないネーミングを表しています。「キーボードや文書作成ソフトで打ち込める文字」と考えみてると分かりやすいでしょう。
たとえば、単に「AMAZON」のような言葉だけの商標です。

(2)画像商標

Amazonブランド登録における画像商標は、申請時のブランド名を含めてデザイン化された画像を示しています。画像商標は単なる文字ではなく、たとえば、「amazon」に矢印の加わったデザイン化された商標です。

AmazonHPより

■文字と図形、どちらで商標登録すべきか?

文字商標と画像商標には権利上の優劣はないため、どちらを選択するかは自身の戦略によって決めるのが適切です。しかし、商標登録の表記方法に迷う場合、実際にAmazonで使用されているブランド名を文字商標で出願する傾向が高いです。理由の一つとしては、将来的にロゴやデザインが変更される可能性が挙げられます。

<例:テキストと画像、どちらにするかの考え方>
テキスト商標:ブランドロゴを今後リニューアルする予定がある
画像商標:使用するロゴそのものが商品の価値であると考えている

■Amazonでは、文字を含まないイラストだけの登録商標を認めていない

日本の特許庁で商標を出願する場合、たとえば「クロネコヤマト宅急便のクロネコ親子マーク」のように文字が入っていなくても登録を認められています。しかし、Amazonブランド登録を利用する場合、「ブランド登録申請に記載されたブランド名と一致している必要があります。」と明記しているため、文字の識別できない商標を出願するのは避けましょう。

5.Cotoboxを利用して商標出願してみよう

Amazonブランド登録の重要性を理解し、商標登録について入力すべき内容を把握しても、「実際に商標登録手続きするためのハードルが高い」と感じる方は多いのではないでしょうか?

質問サイトなどでは、「商標登録を検討する場合、特許事務所の弁理士に依頼してみましょう」というアドバイスが見られます。しかし、いざ事務所に相談すると考えた場合、気が引けてしまう方も多いでしょう。

その場合、出願から登録までオンラインで完結できるCotoboxが便利です。

Cotoboxは、出願から登録までオンライン上で完結できるサイトです。
サービスの利用には会員登録(無料)が必要になります。

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■注文ステップに沿って入力するだけ、費用も相場の1/4程度*

Cotoboxでは、出願したい商標の情報を入力し、いくつかの項目を選択していくだけで、まるでECサイトで注文するように出願書類の作成が可能になっています。

また、費用面でも従来のサービスと比較し約1/4で済むのが特徴です。費用に関する詳細は、費用のページをご確認ください。

※2022年4月度調査

(1)商標の情報を入力する

アカウント作成後、トップページから出願したい商標の情報を入力します。
Amazonブランド登録で求められた情報である「文字」か「ロゴ(図形)」、どちらもこのページで選択可能です。

(2)区分を選択し、注文へ進む

そのビジネスに関連のありそうなキーワードを入力して、区分の選択を行います。例えば、自分でOEMなどでブランドのおもちゃを開発している場合、「おもちゃ」と入れて検索します。すると、その商標についての検索結果が表示され、注文に進むこともできます。

(3)注文内容の確認

出願内容や料金の確認、出願に必要な住所情報の入力などをおこないます。早期審査制度を利用する場合、「審査スピードアップ」を選択します。

■商標の審査結果を早く知りたい場合

通常審査結果が出るまで約数ヵ月〜1年を要しますが、早期審査制度を活用することで、2ヶ月程度に短縮されます。制度利用には既に商売をスタートさせているなどの要件を必要としますが、Amazonブランド登録を目指す方の多くは要件を満たしています。

参考:早期審査に申請するための要件

(4)不安な点があればコメントを入力し、注文確定

商標出願が初めてで不安な点の多い方のために、コメント入力欄が設けてられています。注文後、適切な権利範囲で出願できるよう担当する提携専門家が修正を行います。
注文確定ボタンを押せば、依頼が完了します。

(5)提携の専門家とメッセージで最終確認後、特許庁へ出願

注文後は、提携している専門家とのやりとりに移行します。専門家からの連絡があったら、メッセージ機能にて書類についての最終確認を行います。この後、専門家が特許庁への出願手続を代行します。

特許庁の審査を経て(約数ヵ月〜1年)、特に問題がなければ登録料を支払い、商標登録が完了します。商標登録が完了すれば、Amazonブランド登録に必要な情報をすべて手にすることができます。

6.まとめ

  • Amazonブランド登録では、悪質な相乗り業者を排除するための様々な恩恵を受けられる
  • 商標の手続は通常約数ヵ月〜1年かかるので、早めの出願が必要
  • 商標の手続はオンラインでも可能

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    cotobox編集部
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