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商標登録の拒絶理由通知について

商標登録をしたい場合、特許庁へ商標出願をしなくてはなりません。

では、出願をした商標は、すべて登録されるのでしょうか?

この点、その出願をした商標が先に出願された他者の商標と同一・似通っている場合には登録できないことがあります。

また、公益的な理由により登録が認められない場合や、そもそも商標としての機能を発揮しえない事を理由として登録が認められない事があります。

こちらでは、どういった場合に商標登録が認められないのかを簡単にご説明いたします。

1.商標出願の審査の流れ

商標の拒絶をご説明するに先立ち、出願された商標の審査の流れについてご説明いたします。

(1)方式審査

まず、出願をされた商標については「方式審査」が行われます。

これは、実際に出願された商標が登録できるかどうかといった判断(実体審査)の前に、提出された願書について、特許庁の定めた方式に従って記載されているかどうか、といった事が審査されるものです。

ここで願書について不備があると判断された場合には、特許庁より「手続補正指令書」といった書面が送付され、その願書の不備を補正するように指示があります。

当該指示に応じて書面の内容を補正し、不備が解消されれば、次の実体審査に進むこととなります。

(2)実体審査

出願された商標が、商標登録できるものであるか否かが審査されます。

登録できない具体的なケースについては、2.においてご説明いたします。

(3)登録査定

実体審査の結果、商標登録できるとの判断がされた場合には、「登録査定」がなされます。これは、”商標登録できる”といった旨の決定であり、当該通知後、30日以内に登録料を納付することによって商標権が設定登録され、商標権が発生することとなります。

(4)拒絶理由通知

実体審査の結果、商標登録できない理由が見つかった場合には、登録できないとの決定(拒絶査定)に先立ち、「拒絶理由通知」がされます。

これは、拒絶(登録できない理由)を事前に通知するものですが、「相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない」とされております。

すなわち、拒絶理由通知に対しては、その内容についての反論等を記載した「意見書」といった書面を提出することが認められており、当該意見書を提出した場合には、審査官は、商標登録の可否について再度審査をすることとなります。

その結果、一転して登録が認められて「登録査定」がなされるケースもあれば、やはり登録が認められず「拒絶査定」がなされるケースもあります。

なお、意見書の提出が認められる期間としては、「拒絶理由通知」の発送から40日後とされる場合が多いです。

(5)拒絶査定

出願された商標が商標登録できない場合になされる、”商標登録できない”といった旨の決定です。

なお、拒絶査定がなされた場合であっても、別途「拒絶査定不服審判」といった審判請求をし、当該拒絶査定が適切かどうかを争うこともできますが、その場合、審判請求に係る費用等が別途発生します。


(https://www.jpo.go.jp/system/basic/trademark/index.html#04)

2.拒絶理由通知がされるケースの紹介

1.(4)のとおり、出願された商標が登録できないものであった場合には、拒絶理由通知がなされますが、ここでは、具体的にどういった場合に商標登録ができないのかについてご説明いたします。

 

(1)自己と他人の商品・役務を区別することができないもの

商標は、自己と他人の商品又は役務とを区別するために用いられるものであるため、以下に該当する商標は登録を受けることができません。

 

①商品又は役務の普通名称のみを表示する商標

商品又は役務の「普通名称」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標のことをいいます。

例)指定商品「アルミニウム」に使用する商標として「アルミニウム」または「アルミ」を出願した場合

 

②商品・役務について慣用されている商標

もともとは他人の商品(役務)と区別することができる商標であったものが、同種類の商品又は役務について、同業者間で普通に使用されるようになったため、もはや自己の商品又は役務と他人の商品又は役務とを区別することができなくなった商標です。

例)指定商品「清酒」に使用する商標として「正宗」を出願した場合

 

③単に商品の産地、販売地、品質等又は役務の提供の場所、質等のみを表示する商標

商品の産地、販売地、品質や、役務の提供の場所、質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標です。

例)商品の産地、販売地…指定商品「菓子」に使用する商標として「東京」を出願した場合

  商品の品質…指定商品「シャツ」に使用する商標として「特別仕立」を出願した場合

  役務の提供場所…指定役務「飲食物の提供」に使用する商標として「東京銀座」を出願した場合

  役務の質…指定役務「医業」に使用する商標として「外科」を出願した場合

 

④ありふれた氏又は名称のみを表示する商標

「ありふれた氏又は名称」とは、例えば、電話帳において同種のものが多数存在するものをいいます。また、「ありふれた氏」に「株式会社」「商店」などを結合したものは「ありふれた名称」に含まれます。

例)山田、スズキ、WATANABE、田中屋、佐藤商店

 

⑤極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標

例)仮名文字の1字、数字、ありふれた輪郭(○、△、□等)、ローマ字(AからZ)の1字又は2字

 

⑥その他何人かの業務に係る商品又は役務であるかを認識することができない商標

例)地模様(例えば、模様的なものの連続反復)のみからなるもの、標語(キャッチフレーズ)、現元号

 

(2)公共の機関の標章と紛らわしい等公益性に反するもの

 

①国旗、菊花紋章、勲章又は外国の国旗と同一又は類似の商標

 

②外国、国際機関の紋章、標章等であって経済産業大臣が指定するもの、白地赤十字の標章又は赤十字の名称と同一又は類似の商標等

例)国際原子力機関 赤十字、ジュネーブ十字、赤新月、赤のライオン及び太陽

 

③国、地方公共団体等を表示する著名な標章と同一又は類似の商標

例)都道府県、市町村、都営地下鉄の標章

 

④公の秩序、善良な風俗を害するおそれがある商標

商標自体がきょう激、卑わい、差別的なもの、他人に不快な印象を与えるようなもののほか、他の法律によって使用が禁止されている商標、国際信義に反する商標など、公序良俗を害するおそれがあるもの

 

⑤商品の品質又は役務の質の誤認を生じさせるおそれのある商標

例)指定商品「ビール」に使用する商標として「○○ウイスキー」を出願した場合

  

⑥その他、博覧会の賞と同一又は類似の商標、商品又は商品の包装の機能を確保するために不可欠な立体的形状のみからなる商標

 

(3)他人の登録商標又は周知・著名商標等と紛らわしいもの

 

①他人の氏名、名称又は著名な芸名、略称等を含む商標(その他人の承諾を得ているものを除く。)

例)国家元首の写真やイラスト、著名な芸能人、スポーツ選手等

 

②他人の周知商標と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品・役務に使用するもの

「周知商標」とは、最終消費者まで広く認識されている商標だけでなく、取引者の間に広く認識されているものも含まれます。また、全国的に認識されている商標だけでなく、ある一地方で広く認識されている商標をも含みます。

 

③他人の登録商標と同一又は類似の商標であって、指定商品・役務と同一又は類似のもの

一商標一登録主義及び先願主義に基づくものです。

すなわち、出願をした商標と同一又は似通った他者の先行商標が存在する場合であって、その指定商品・役務が重複している場合には、その重複している商品・役務については登録を受けることができません。

 

④他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれのある商標

例えば、他人の著名な商標と同一又は類似の商標を、当該他人が扱う商品(役務)とは非類似の商品(役務)に使用した場合に、その商品(役務)が著名な商標の所有者、あるいはその所有者と経済的・組織的に何らかの関係がある者によって製造・販売(役務の提供)されたかのような印象を与えるときなどがこれに該当します。

 

⑤他人の周知商標と同一又は類似で不正の目的をもって使用する商標

 イ)外国で周知な他人の商標と同一又は類似の商標が我が国で登録されていない事情を利用して、商標を買い取らせるために先取り的な出願をする場合

 

 ロ)外国の権利者の国内参入を阻止したり国内代理店契約を強制したりする目的で出願する場合

 

 ハ)日本国内で全国的に著名な商標と同一又は類似の商標について、出所の混同のおそれまではないが、出所表示機能を希釈化させたり、その信用や名声等を毀損させる目的で出願する場合

 

などが該当します。

 

⑥その他、他人の登録防護標章と同一の商標、種苗法で登録された品種の名称と同一又は類似の商標、真正な産地を表示しないぶどう酒又は蒸留酒の産地の表示を含む商標

3.拒絶理由通知を受け取った場合の対応

それでは、自分の出願した商標が2.に挙げる理由に該当するとして拒絶理由通知を受けた場合には、どういった対応が考えられるでしょうか?

受け取った拒絶理由の内容によって対応は異なりますが、一般的に、以下の対応が想定されます。

なお、これらの対応は、審査官により指定された応答期間内(通常は、拒絶理由通知の発送から40日以内。在外者の場合は3か月以内。)に行う必要があります。

なお、指定された応答期間に間に合わない場合や、実際に応答期間を経過した場合であっても、一定の手数料(2,100円~)を納付することにより、その応答期間を延長することができます(1か月又は2か月の延長)。

 

(1)重複する指定商品を削除する(手続補正書を提出する)

2.(3)③の「他人の登録商標と同一又は類似の商標であって、指定商品・役務と同一又は類似のもの」といった拒絶理由を受けた場合に、想定される対応です。

当該、他者の登録商標と、出願をした商標で重複している指定商品を削除することにより拒絶理由を解消できます。

なお、当然ですが、この場合には登録障害となった他人の登録商標と重複しない商品・役務についてのみ、商標権を取得する結果となります。

 

(2)審査官の判断への反論を記載した意見書を提出する

2.において挙げた拒絶理由通知いずれを受けた場合においても、想定される対応です。

”商標登録できない”との審査官の判断に対して、事実の誤認や判断に誤りがあること等を根拠とした反論を記載した意見書を提出します。

当該意見書の提出を受けた審査官は、その内容を見た上で、商標登録の可否について再度審査をすることとなりますが、反論が認められて登録されるかどうかは分かりません。

すなわち、意見書の内容を見た上で、一転して「登録査定」がなされるケースもあれば、残念ながら「拒絶査定」がなされるケースもあります。

4.一般的な拒絶理由通知の内容及び対応策について

2.において商標登録が認められないケースを紹介いたしましたが、実際の審査において拒絶理由通知がなされることが特に多いのは、以下の2つの理由となりますので、その内容及び事前の対応案について、ご紹介いたします。

 

(1)他人の登録商標と同一又は類似の商標であって、指定商品・役務と同一又は類似のもの

出願をした商標と同一又は似通った他人の先行商標があることにより、登録が認められないものです。

こちらに関しては、似通った他人の先行商標がないかどうかを、予め特許庁ウェブサイト(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)やCotoboxのAI検索(https://cotobox.com/)で確認することができます。

ただし、その商標の一部分のみに注目されて審査がなされるようなケースもあります。

このため、実際に登録可能性がどの程度あるかを知りたい場合には、費用はかかりますが、特許事務所等の代理人に事前調査を依頼することが想定されます。

 

(2)単に商品の産地、販売地、品質等又は役務の提供の場所、質等のみを表示する商標

その指定商品や役務と関連で、商品の品質や役務の質を表示すると判断され、登録が認められないものです。

指定商品「シャツ」に使用する商標として「特別仕立」を出願した場合や、指定役務「飲食物の提供」に使用する商標として「東京銀座」を出願した場合などが代表的なものとして挙げられますが、他にも様々なケースが存在します。

どういった言葉が「商品の品質や役務の質を表示する」と判断されるのかは、その出願に係る指定商品・役務との関連で個別具体的に判断されますので、事前に判断をするのは大変に困難な現状があります。

ただ、インターネットの検索サイトで出願をお考えの商標(言葉)を検索をして、その指定商品・役務の分野でその商標(言葉)が複数の同業者により多数使用されているようであれば、「商品の品質や役務の質を表示する」と判断される可能性がある、とは考えられますので、出願をお考えの商標が「商品の品質や役務の質を表示する」ものである可能性があるとお考えの場合には、一度、検索をされてみても良いと思われます。

ただし、インターネットで多数の検出があった場合であっても、必ずしも登録できないという訳ではありません。

5.まとめ

以上、商標制度に係る「拒絶理由通知」についてご紹介をいたしました。

商標は「一商標一登録主義及び先願主義」が採用されていることから、出願する商標と同一又は似通った他人の先行商標がある場合には登録できません。

また、「単に商品の産地、販売地、品質等又は役務の提供の場所、質等のみを表示する商標」についても、商標としての機能を発揮できないと考えられることから、登録が認められません。

業務に使用される商標の選定や商標出願をご検討されるに当たって、ご参考となれば幸いです。

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    執筆者
    cotobox編集部
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