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商標ライセンス契約について

商標登録をしたら、ある日、コラボの相談があり、他の会社から商標を使用させてほしいと連絡をもらうことがあります。逆の立場 で、他の会社の商標を使用させてほしいとお願いする場面もあります。そのとき、商標のライセンス料はどのように決まるか、商標ライセンス契約にどのような内容を盛り込むべきか、気になると思います。

そこで、今回は、商標ライセンス契約について、弁理士渡辺貴康が解説します。

1.商標のライセンス

商標も、土地・建物と同じく、自分で使用する以外に、他人に商標を貸して使用させることができます。

商標の使用を許諾してもらうには、当事者が条件や約束事項を決めて、商標ライセンス契約を締結する必要があります。

無償で商標を貸すこともありますが、有償で商標を貸す場面が多くあり、商標の使用を有償で許諾してもらう対価を、ライセンス料ロイヤリティ、使用料など)といいます。

商標の使用を許諾する側を「ライセンサー」、商標の使用を許諾してもらう側を「ライセンシー」といいます。

 

ライセンス契約は、次の4つに大きく分類できます。

①完全な独占ライセンス(ライセンサーも使用不可、使用できるのはライセンシーのみ)

②独占ライセンス(第三者に許諾しない条件、ライセンサーは使用可)

③通常のライセンス(ライセンサーは第三者にも許諾可)

④サブライセンス(使用許諾を受けたライセンシーがさらに別の人に再許諾可)

①の完全な独占ライセンス契約の場合、特許庁に「専用使用権」の登録をしなければ、商標法上効力がないため、登録を忘れないように注意してください。

②③④のライセンスの場合でも、特許庁に「通常使用権」の登録をすることができますが、主にライセンサーの倒産リスクをヘッジするためのもので、登録は必須ではありません。

2.商標ライセンス料の決め方

日本のライセンス市場は、約2.5兆円(小売価格換算)の規模があり、ライセンス料は1200億円程度といわれています(草間文彦著「ライセンスビジネスの戦略と実務 第3版」参照)。

ライセンス料(ロイヤリティ、使用料)の決め方は様々な方法がありますが、代表的なものは次の3つです。

(1)ランニング・ロイヤリティ(出来高払方式)

売上等にライセンス料率(%)を掛けた金額を支払う方法(定率方式)です。

出来高を商品1個あたりいくら(定量方式)と金額を決める方法もありますが、ライセンス契約では定率方式が広く採用されています。

売上がゼロ円の場合、ライセンス料もゼロ円となってしまうため、「ミニマム・ロイヤリティ」を設定し、ライセンス料の最低保証金額を追加で決める場合もあります。

ライセンス料率(%)の交渉が重要になりますが、日本の商標ライセンスの場合、平均4%前後といわれています。ブランドにより、10%前後となることもあります。

対象製品の価格が小売価格か卸売価格か、価格に税金・送料等を含むか、海外送金の場合にいつの為替レートを適用するかにより、ライセンス料も大きく変わるため、条件を細かく決めておく必要があります。

 

(2)ランプサム・ペイメント(固定額払方式)

最初に固定額のライセンス料を支払い、その後は追加の支払いを行わない方法です。

商品の売買契約に近い方式で、シンプルで計算等の手間がない点がメリットですが、どんなにヒットして売上が上がっても、追加のライセンス料の支払いを受けることができない点がデメリットです。

 

(3)イニシャル・ペイメント+ランニング・ロイヤリティ((1)(2)の組み合わせ)

最初に一時金として固定のライセンス料を支払うとともに、その後も売上等をもとに、売上等にライセンス料率(%)を掛けた金額を支払う方法です。

ルミネ、PARCO、ららぽーと、アウトレット等の商業施設の賃料も、同じように、固定額+売上×料率で賃料が決まる方式がよく採用されています。

一時金(イニシャル・ペイメント)の性格は様々ですが、契約締結費用、商品開発コスト、商標取得費用など、ライセンサーが要した費用の一部を回収する性格があり、通常返還できない条件がつきます。

3.商標ライセンス契約の内容

きちんとした商標ライセンス契約では、①許諾対象の権利、②契約期間、③契約地域、④ロイヤリティ、⑤保険・税金、⑥広告、⑦品質管理、⑧監査、⑨契約の終了・解除、⑩準拠法・合意管轄等の内容が取り決められます。

ここでは、①許諾対象、②契約期間、⑤保険・税金、⑨契約の終了・解除について解説します。

 

(1)許諾対象の権利

ライセンス契約で、最も重要な内容の1つが、許諾対象となる権利(商標権)について定める事項です。どの商標がどの商品・サービスの範囲で誰の名義で登録されているか、この契約内容で許諾を受けようとする商品・サービスがカバーされているかは、細かくチェックしてください。

ライセンサーが商標登録を適切な範囲で確保できていないのに、商標の使用を許諾するライセンス契約もみられます。そのときは、ライセンサーに適切な範囲で商標登録するように求め、トラブルの場合にライセンサーがライセンシーの損害を保証する内容を入れるようにしてください。

また、ライセンサーから許諾を受けたライセンシーが、さらに再許諾するサブライセンス契約の場合、①大元のライセンサーが適切な商標登録を確保していること、②ライセンサーとライセンシーの間でサブライセンスできる条件でマスターライセンス契約が締結されていることを必ず確認するようにしてください。

許諾対象の権利の確認をおろそかにすると、権利がない(傷がある)のに、ライセンス料を支払う羽目になり、トラブルに巻き込まれるリスクも高まります。

 

(2)契約期間、契約の終了・解除

①契約期間

ライセンス契約を締結しても、すぐにライセンス商品を製造・販売できないことがあります。

アパレルのライセンス商品の場合、商品の企画・デザインの承認にはじまり、商品の製造・販売までに、約8~9か月の準備期間を要することがあるからです。

そのため、ライセンシーの側では、特に契約1年目の期間は、準備期間を踏まえて長めの期間を確保できるよう交渉すべきです。

 

②契約の終了・解除

契約の終了時、ライセンス商品の在庫がある場合、契約終了後、在庫を消化できなくなってしまいます。

そのため、ライセンシーの側では、契約終了後の6か月程度の間は在庫商品を販売できる約束(セルオフ期間)を決めておくべきです。

ライセンサーの側では、セルオフ期間のライセンス料も発生することを明記すべきです。

また、契約の中途解除や契約更新の条件にも注目するようにしてください。

予告期間をおくことで、ライセンサー側からライセンス契約を一方的に中途解約できる条件や契約更新を拒絶できる条件が盛り込まれている場合があります。

中途解約の予告期間が短すぎないか、一方的な中途解約はできないようにすべきかを判断し、条件を交渉するようにしてください。

 

(3)保険・税金

①保険

ライセンスビジネスでは、ライセンシーに対し、PL保険(生産物賠償責任保険)への加入を条件にすることがよくあります。

保険金額を〇億円以上とし、ライセンシーだけでなく、ライセンサーや関係者も全て被保険者に追加する条件を課されたり、包括的な企業総合賠償保険への加入を条件に課されることもあります。

ライセンサー側としては、ライセンシーが加入する保険の保険証券のコピーをもらっておくようにしてください。

 

②税金

海外とのライセンス契約の場合、源泉徴収税が問題になります。

海外ブランドを日本で展開して発生するライセンス料は、税務上、日本の非居住者の国内源泉所得となり、日本の税務署にライセンス料の20%の源泉徴収税の支払いが必要になります。

アメリカ企業とのライセンス契約で、ライセンス料をアメリカ企業のライセンサーに海外送金するとき、20%を海外企業の源泉所得税として日本の税務署に納付し、残りの金額を送金しなければなりません。

その際、日本と租税条約を締結している国(アメリカ、イギリス、フランス、オーストラリア、オランダ、ドイツなど)では、日本の税務署に「租税条約に関する届出」をしなければなりません。

なお、租税条約に関する届出の特典条項の適用を受けることで、源泉徴収税が免除または軽減される国もあります(例 アメリカ、イギリス、フランスは20%の源泉徴収税が免除)。

海外ライセンサーとの契約では、ライセンス料から源泉徴収され差し引かれるケースもあること、租税条約の手続きに必要な書類を交付し協力することを盛り込むようにしてください。

4.まとめ

今回は、商標ライセンス契約について、弁理士渡辺貴康が解説しました。

次の点に注意して、商標ライセンス契約を取り交わすようにしてみてください。

・完全な独占ライセンス契約であるかをチェックする(特許庁にライセンスの登録が必要になることもある)

・支払う金額(受領金額)が大きく変わるため、ライセンス料の決め方に注意する(①出来高払い、②固定額払い、③両者の組み合わせ)

・商標ライセンス契約では、①許諾対象の権利、②契約期間、契約の終了・解除、③保険・税金の内容に着目する

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